公開日2024.11.15
MT車(マニュアル車)のおすすめ中古車5選。MT車の魅力から詳しく

MT車は、自由な操作性と意のままに操舵できる一体感を味わえることから車好きの方に根強い人気があります。
しかし昨今は、AT車のみラインアップされている車種も多く、MT車が選択できる車種は限定的になりつつあります。
中古車であれば、現行ではAT車だけになってしまった車種でも、MT車が見つかることがあり、新車より豊富な選択肢から購入できるメリットがあります。
この記事では、MT車の中古車を検討している方に向けて、MT車の魅力や、おすすめの車種、選び方の注意点など詳しくご紹介します。
MT車とは?

MT車とは、「マニュアルトランスミッション(Manual Transmission)」を備えた車のことです。
Manual Transmissionの頭文字を取って「MT車」や、マニュアルトランスミッションを略して「マニュアル車」などの略称で呼ばれます。
マニュアルトランスミッションは「手動変速機」を意味し、名前の通り、MT車の変速には手動で操作します。
発進や加速、減速するには、足元のクラッチペダルを踏み、シフトレバーを適したギアに切り替えるといった変速操作をおこなうのが大きな特徴です。
最近では、一部が自動化され、クラッチペダルがない車種も存在しますが、MT車といえば上記のような操作をおこなうものと捉えている方が多いでしょう。
操作数が多いため面倒と感じる方もいる反面、自分で操作する感覚を楽しめるため、車好きの方に選ばれています。
MT車とAT車の違い

AT車は、「オートマチックトランスミッション(Automatic Transmission)」を備えた車を指します。
オートマチックトランスミッションは「自動変速機」を意味する言葉で、MT車と違い、変速は車が自動でおこなうのが特徴です。
AT車には、足元にMT車のようなクラッチペダルがなく、MT車では上下左右に動かせたシフトレバーも、可動範囲が上下に限定されています。
操作が簡単で、誤操作によるエンストがないといった負担の少なさから、運転初心者はもちろん、幅広い方に選ばれています。
MT車の魅力とは?

MT車の魅力は、まさにマニュアルトランスミッションを備えていることによる自由な操作性です。
変速が自動化されたAT車と違い、MT車は、発進時や加速時、減速時などに手動の変速が必要です。
クラッチペダルを踏むことでトランスミッションとエンジンを切り離し、シフトレバーでギアを切り替えることで、初めて変速ができます。
状況を見ながら都度変速することや、誤操作によるエンストがあることなどは、一見するとデメリットに感じられるかもしれません。
しかし、「車を自在に操っている」という、AT車にはない感覚を味わうことができます。
道路状況や車速を見極め、ご自身の判断でおこなった変速は、ダイレクトに走りに影響します。
車好きの方にとって、MT車は単なる移動手段ではなく、運転の楽しみや喜びをもたらしてくれる存在となるでしょう。
現在のMT車の主流は、スポーツカーやSUVなどで、走りを楽しめる車が多いという特徴があります。
おすすめのMT車の中古車5選
ここからは、中古車で購入する際におすすめのMT車を5つご紹介します。
ヤリス

ヤリスは、2020年2月にデビューしたコンパクトカーです。
国内ではヴィッツの名前で知られていた車種が、フルモデルチェンジを機に名称が変わり、国外と同様にヤリスの名称で統一されました。
コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム「GA-B」を採用した初の車種ということが特徴で、年式によって6MTやCVTのラインナップがあります。
軽量かつ低重心なボディは、軽快で爽快感のある走りを感じられます。
取り回しの良いコンパクトカーのため、特に街乗りでその軽快さを実感しやすいでしょう。
トヨタのコンパクトカーの中では最高レベルの低燃費ということもあり、運転する時間が長い方にも向いています。
また、ヤリスは、一般社団法人日本自動車販売協会連合会の統計データでは、2023年1~12月の年間乗用車販売台数で1位を獲得しています。(※1)
幅広く多くの方に選ばれており、車好きの方もぜひ普段使いしたいコンパクトカーといえるでしょう。
ヤリスの中古車情報(※1)乗用車ブランド通称名別順位(2023年)において。軽自動車及び海外ブランド車を除く。
GRヤリス

GRヤリスは、2020年1月に発売されたスポーツカーです。
GRヤリスは、モータースポーツ視点でプロドライバーとともに開発された車種です。
ヤリスをベースに、フロントに軽量・高剛性が特長のプラットフォームを、リヤにひと回り大きなプラットフォームを組み合わせた、「スポーツ4WDプラットフォーム」を採用しています。
それにより、ガソリンエンジンの駆動力とタイヤのグリップを引き出す、安定性とコントロール性に優れた足回りを実現しました。
世界のモータースポーツで活躍し、プロドライバーのフィードバックを反映させながら改良され続けるGRヤリスは、スポーティな走りを楽しみたい方におすすめです。
GRヤリスの中古車情報
86

86は、2012年4月に発売されたスポーツカーです。
名称の由来は、名車と名高い4代目モデルカローラレビン/スプリンタートレノの精神を受け継いだことにあります。
4代目モデルカローラレビン/スプリンタートレノは、1600GT系のみが当時新開発の4A-GEU型DOHC16バルブ1.6リッターエンジンを積んでいました。
1600GT系の型式名が「AE86」であり、ファンの間で「86(ハチロク)」として定着したことから、その精神を受け継いで86という名称が付けられています。
世界初の「水平対向・D‐4S」パワーユニットをフロントミッドシップに搭載した小型FRスポーツカーということも、特徴の一つです。
FRは前側にガソリンエンジンを配置し、後輪が駆動する方式のことで、スポーツカーに長く採用されてきました。
前輪がハンドル操作、後輪が駆動と役割分担されているため、ハンドリング性能や駆動力、重量配分などに優れ、高い走行性能を誇ります。
コンパクトなボディは街乗りにも向いており、86ならではの「手の内感」や「操る楽しさ」を体感したい方におすすめです。
86の中古車情報
GR86

GR86は、SUBARUと共同開発により、2021年10月に生まれたスポーツカーです。
SUBARU BRZとは、ベースを同じくする兄弟車に当たりますが、デザイン面を始め多くの箇所に違いが表れます。
特に走りの面では、86の伝統を継承しながらも、モータースポーツ部門「Toyota Gazoo Racing(トヨタガズーレーシング)」らしい走りを追求したことが特徴です。
「スポーツ性能に特化した、更なる高い次元でのダイレクトで気持ちのいい走り」を追求したGR86は、スポーツカーとして一段階上の存在に仕上がっています。
2021年10月モデルのガソリンエンジンは、2L から2.4Lへの排気量アップにより動力性能が高められ、レスポンスも高回転域まで伸びよく改良されています。
パッケージやサイズ感はそのままに、低重心化が図られ、より安定性とハンドリング性能が増しているのもポイントといえるでしょう。
86からさらにスポーツカー寄りの性能を求めている方に、GR86がおすすめです。
GR86の中古車情報
C-HR

C-HRは、2016年12月に発売されたコンパクトSUVです。
現在は新車での取り扱いがないため、中古車でのみ手に入れることができます。
先進的でスタイリッシュなデザインで注目を集めたC-HRは、SUVでありながらコンパクトさがあり、低燃費性能と優れた走行性能を両立しています。
クロスオーバーSUVのため、街乗りからちょっとしたアウトドアまで幅広いシーンで活躍します。
発売当初はCVTのみラインナップされていましたが、2019年10月発売モデルからは、MT車が追加されています。
2019年10月発売モデルでは、Toyota Gazoo Racingがモータースポーツ活動を通じて得た知見やノウハウを生かした特別仕様車GR SPORTがグレードに追加され、GRらしい専用チューニングが施されています。
「街乗りもしたい、オフロードも走りたい」、「SUVらしいパワフルな走りを体感したい」そんな方に、C-HRがおすすめです。
C-HRの中古車情報
MT車に関するよくある質問

MT車に関してよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
MT車とAT車で必要な免許に差はある?
MT車とAT車では、必要な免許に違いがあります。
どちらの乗用車も普通自動車第一種運転免許が必要ですが、AT限定と記載がある場合は、AT車のみ運転可能です。
AT限定の記載がない普通自動車第一種運転免許を持っている方であれば、MT車とAT車を問わず、どちらの乗用車も運転できます。
MT車とAT限定の人の割合は?
MT車に乗れる人の割合は、それほど多くありません。
例えば、警察庁のWebサイトで公開されている運転免許統計によると、令和4~5年の新規運転免許取得者は、下記のような割合です。
普通自動車第一種運転免許の合格者数 | AT限定の人数(割合) | MT車も乗れる人の人数(割合) |
---|---|---|
令和4年 | 857,153人(約72%) | 319,280人(約28%) |
令和5年 | 789,713人(約68%) | 375,088人(約32%) |
出典:警察庁Webサイト「運転免許統計(令和5年版)」
MT車が主流だった年代と違い、現在はMT車に乗れる人は3割ほどに落ち着くと見られます。
MT車に乗る人の割合が少ない理由は?
MT車に乗る人の割合が少ないのは、運転操作の難しさにあるといわれています。
特に「半クラッチ」が、繊細な操作を必要とするためです。
クラッチペダルを踏みながらシフトレバーを操作し、さらにアクセルを踏み込みつつクラッチペダルをゆっくりと上げていく必要があります。
半クラッチでエンストを起こす難しさもあり、MT車よりAT車を選ぶ方も少なくありません。
MT車とAT車で安全性に差はある?
MT車とAT車では、安全性に一長一短の側面があります。
例えば、MT車は、発進時にご自身でギアチェンジをおこなう必要があります。
誤発進や急発進といったリスクが低いため、その点ではMT車の安全性は高いといえるでしょう。
一方、日々進歩を遂げている先進安全装備には、AT車のみ搭載されていることがあります。
例)ヤリス パーキングサポートブレーキ (後方接近車両)
後方接近車両を検知して衝突被害を軽減するパーキングサポートブレーキですが、ヤリスはMT車を除く全グレードでメーカーオプションです。
このように差が生じるケースがあるため、ご自身に合った安全装備が付いているか確認することが大切です。
MT車の寿命はAT車と比べてどう?
MT車とAT車の寿命には大きな差はありません。
車の寿命に影響を及ぼすのは、所有者の乗り方やメンテナンス状況によるからです。
丁寧に扱われてきた車の場合は、トランスミッションの摩耗も少ないでしょう。
また、オイル交換やフィルター交換など、メンテナンスが適切におこなわれていたMT車であれば、その寿命は長いと考えられます。
中古車選びの際に長く乗り続けたいと考えている方は、メンテナンス歴を含めて判断してみてください。
MT車の中古車を選ぶときの注意点

MT車の中古車を選ぶときには、下記4つの注意点を押さえて選びましょう。
- ・年式と総走行距離をチェックする
- ・気になる車が見つかったら実車でチェック
- ・メンテナンス履歴を確認
- ・ワンオーナーの車は狙い目
年式と総走行距離をチェックする
中古車選びの基本とも言える年式や総走行距離をチェックするようにしましょう。
MT車の場合、ドライブ好きの方に乗られていることが多いため、高年式でも総走行距離が多い場合が考えられます。
そのため、高年式車であっても、総走行距離やメンテナンス状況を確認してから購入するのがおすすめです。
また、低年式の中古車や総走行距離が多い車でも、しっかりとメンテナンスされている中古車であれば長く乗り続けられるでしょう。
長く乗り続けたいとお考えの方や、長距離のドライブを楽しみたいとお考えの方は、年式と走行距離のどちらも注目することが大切です。
気になる車が見つかったら実車でチェック
MT車の中古車を選ぶ際は、デザインや性能なども重要なポイントですが、可能な限り実車を見て、運転のしやすさも含めて決めるのがおすすめです。
具体的には、運転席に座ったときに適正な運転姿勢が取れるか、運転席からの視界の良さはどうか、などをチェックしてみましょう。
他にも、ペダルやステアリング(ハンドル)などが操作しやすい位置にあるか、メーターパネルも確認すると良いでしょう。
MT車の運転の楽しさを存分に感じたいという方は、ぜひ実車の確認をしてから購入してください。
メンテナンス履歴を確認
中古車を選ぶ際、メンテナンス履歴もぜひ確認したいことの一つです。
メンテナンス履歴を確認するには、定期点検整備記録簿を参照することで、これまでの修理や点検内容を確認できます。
例えば、低年式の中古車の場合、すでに何度か部品の交換がおこなわれていることも考えられます。
直近の部品交換がいつおこなわれたかを確認しておけば、次の交換時期の判断目安になるほか、安心して購入できます。
メンテナンス履歴を確認すれば、車両の外観だけでは判断できない部分もチェックすることができます。
ワンオーナーの車は狙い目
MT車の中古車は、ワンオーナーの車も狙い目です。
中古車市場でよく耳にするワンオーナーとは、その名の通り「過去に1人しか所有歴がない車両」を指します。
このような中古車は、使用感が少なく、年式が新しいなど、比較的状態がいい車が多い傾向にあります。
中古車市場でMT車はAT車と比べると流通量が少ないため、より状態の良いMT車をお探しに方はワンオーナーの車は狙い目と言えるでしょう。
他にも、展示車や試乗車として活用されていた車は、新車に近い綺麗な状態の車が多く、狙い目といえるでしょう。
流通している数は多くありませんが、綺麗なMT車の中古車がほしいという場合には、探してみてください。
まとめ

この記事では、MT車とはどのような車かというところから、MT車の中古車の魅力や選び方など、詳しくご紹介しました。
誰でも運転しやすいAT車は、現在の主流といえるでしょう。
しかし、走る楽しさをダイレクトに感じられるMT車は、車好きの方に根強い人気を誇ります。
新車に比べると中古車は手が届きやすく、現行モデルはAT車のみラインナップされている車種でも、中古車であればMT車を見つけるチャンスがあります。
車好きの方は、ぜひ中古車でMT車を探してみてください。
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