公開日2025.9.30
中古車は臭い?ニオイは消える?中古車を買う時に気をつけたい車内のニオイと対処方法

中古車を購入する際、ニオイに敏感な方や、お子様を乗せる機会がある方にとっては「車内のニオイ」は気になるポイントではないでしょうか。
中古車販売店で購入する場合は、基本的にしっかりとクリーニングをされた車が販売されるため車内のニオイが気になることはほとんどないでしょう。
しかし、車を以前所有していた方が車内で喫煙をしていた場合や、ペットと同乗していた場合、芳香剤を使用されていた場合などは僅かにニオイが残っていることも考えられます。
この記事では、中古車のニオイの原因や、ニオイの対処方法、購入時に注意したいポイントなどについて、詳しくご紹介します。
中古車のニオイの原因一覧

中古車が臭い原因は、さまざまなものがあります。
ここでは、車のニオイの主な原因を見ていきましょう。
煙草のニオイ
車を所有していた方が喫煙者だった場合は、煙草のニオイが残っていることがあります。
煙草にもさまざまな種類がありますが、一般的には紙煙草はニオイが強いとされています。
煙草に含まれるタールは、油性で粘着性を帯びた物質で、火を点けると、微細な粒子に変わり、煙に乗って広がっていきます。
そして、シートをはじめとした布製品の奥深く、天井やパネル部分、エアコン内などにも吸着するため、長期間ニオイが残るといわれています。
ペットのニオイ
車を所有していた方がペットを飼っており同乗していた場合には、ペットのニオイが残っていることがあります。
ペットそのものの体臭のほか、ペットが粗相をしたニオイが残っているということもあるでしょう。
そのため、ペットの汗や皮脂、唾液や体毛などにより、ペットが持つ独特なニオイが残ってしまうことがあり得ます。
飲食物のニオイ
先述したように、中古車は販売前にクリーニングがされているため、テイクアウトの食べ物、持ち込んだお菓子などの飲食物のニオイが残っていることはほとんどないでしょう。
ただし、中古車販売店のクリーニングの仕方によっては、清掃が細部まで行き渡っておらず、室内のニオイが気になる場合もあるかもしれません。
具体的には、シートやフロアマットにコーヒーなど飲み物をこぼしている場合などは、クリーニングをしていたとしても、ニオイが染み付いてしまっていて取り切れないことがあります。
シート汚れのニオイ
シートが汚れていることで、ニオイがすることもあり得ます。
例えば、汗や皮脂などは、人が乗っていれば必ず付着する汚れの一つです。
他にも、下記のようなものが汚れとして付着することがあり得ます。
- ・汗や皮脂などのニオイ
- ・香水や整髪料、制汗スプレーの香り
- ・服に付いた洗剤の香り
- ・おむつを替えたときの汚れ
人が使用する以上、シートにこれらの汚れが付着し、ニオイが残っていることは考えられます。
できる限り、車両の状態を確認してから中古車の購入に進むのがおすすめです。
フロアマット汚れのニオイ
フロアマットに汚れが残っていることでも、ニオイがすることがあります。
フロアマットには、靴や傘などを経由して、砂や土、泥や雨水など、さまざまな汚れが付着するためです。
そのため、砂埃や土のニオイ、雨の日のような独特の香りなどを感じられることがあり得ます。
また、水気を含んだことで雑菌が繁殖し、カビ臭や生乾き臭を発生させることもあるでしょう。
特に布製のフロアマットや毛足の長いフロアマットは乾きにくく汚れがつきやすいため注意が必要です。
エアコン内のカビのニオイ
エアコンを作動させたときにニオイが気になる場合は、エアコン内のカビや雑菌が原因です。
日本は湿度が高く、エアコンの冷房稼働時は温度も高いことから、内部で結露が生じることがあります。
結露により、カビや雑菌が育ちやすいじめじめとした環境ができます。
さらには、カビを繁殖させる原因となる汚れやホコリなどが、エアコン内部に溜まります。
そのため、定期的にエアコンをクリーニングされていない車であれば、内部からカビのニオイがすることがあります。
中古車が臭い場合の対処法

購入した中古車が万が一臭い場合には、さまざまな対処法を試してみましょう。
ここでは、8つの対処法をご紹介します。
掃除機をかける
車内が臭いとき、まずおこないたいのが、掃除機をかけることです。
ニオイが、ホコリやカビ、汚れなどによるものであれば、掃除機でニオイの原因そのものを吸ってしまうことで、ニオイが軽減するかもしれません。
シートやフロアマットなどの隙間まで、車内全体に掃除機をかけて、ニオイの原因を吸い出しましょう。
車内の清掃にはハンディタイプの掃除機が使いやすくおすすめです。
定期的に掃除することで、今後ニオイが発生しづらい環境を作れます。
車内清掃はディーラーなど中古車販売店に依頼するのも1つの方法です。
また、フロアマットの汚れが頑固な場合は、ガソリンスタンドなどにあるフロアマット洗浄機を使ってみるのもおすすめです。
重曹や車内用洗剤で拭き掃除
掃除機をかけるのと併せておこないたいのが、重曹や車内用洗剤を使った拭き掃除です。
重曹は弱アルカリ性で、汗や皮脂などの酸化したニオイに対し、消臭効果が見込めます。
また、重曹は菌の繁殖を抑える静菌作用が期待でき、安価で購入しやすいため、ぜひ活用してみましょう。
水と重曹を1:2の割合で混ぜたペーストを雑巾に塗り、車内を拭き掃除するだけでも、ニオイ対策として効果を発揮します。
水と重曹があらかじめ混ぜられている重曹スプレーや、消臭効果が見込める車内用洗剤を使っても良いでしょう。
ただし、重曹や車内用洗剤は、本革シートやゴム製品など、使用できないものがあるため、注意書きをよく読みながら拭き掃除をしてみてください。
換気をする
煙草臭やカビ、ホコリなどがニオイの原因であれば、換気でも消臭効果が見込めます。
中古車を購入したばかりで、まだしっかり換気をしていないという方は、ぜひ試してみましょう。
自宅で車を掃除するのであれば、掃除中にドアや窓を全て開けておくと、風を効率的に通せます。
カビ臭を出したい方は、エンジンをかけて、エアコンも作動させてみてください。
窓を開けたまましばらく放置する場合は、防犯を考えて、全ての窓を全開にするのではなく、対角線上にある窓の上部を僅かに開ける程度に留めるのがおすすめです。
エアコン内部を清掃する
エアコンからカビ臭が漂う場合は、エアコン内部の清掃をしましょう。
清掃箇所は、エアコンフィルターとエバポレーター(蒸発装置を備えた熱交換器)の2箇所です。
車種にもよりますが、エアコンフィルターは、助手席側のインストルメントパネルを取り外すと確認できます。
エアコンフィルターは、基本的にフィルターカバーのツメを解除すれば、簡単に取り外して掃除ができますが、不慣れな方はディーラーなどの販売店でフィルター清掃や交換を依頼するのも良いでしょう。
なお、エバポレーターの清掃は、エアコンフィルターを取り外した状態でエバポレータークリーナーを噴霧しますが、作業内容はやや複雑です。
ご自身に専門知識がない場合は、故障や破損などを防ぐためにも、中古車を購入した販売店やカー用品店などに清掃を依頼してみてください。
トヨタモビリティ神奈川では、エアコンフィルターの交換や、エバポレーターを含むエアコンの内部洗浄メニューをご用意しています。
作業時間はそれぞれ約10~20分で完了し、効果は約1年間継続します。
専門的なニオイ対策が難しい方や、忙しい方にもおすすめです。
消臭剤、消臭スプレーを用いる
車内のニオイを抑えたい場合は、消臭剤や消臭スプレーなども使用してみましょう。
消臭剤や消臭スプレーは、ニオイの原因成分の一部を除去する、あるいはニオイを緩和できる成分を含んだ薬剤です。
化学反応でニオイの原因成分の分解や中和などをしてくれるため、即効性も見込めるという特徴があります。
効果が見込めるニオイや、香料の使用有無などは、消臭剤や消臭スプレーによって異なります。
そのため、ご自身が気にしているニオイにアプローチできるものを選んでください。
また、スチーム(水蒸気や煙)を焚いて、車内全体に消臭成分を行き渡らせるタイプの消臭剤もあるため、車内のニオイが強い場合は検討してみると良いでしょう。
ディーラーや中古車販売店に洗浄を依頼
ご自身で車内のニオイに対処できない場合は、中古車を購入したディーラーや、中古車販売店に洗浄を依頼するのも良いでしょう。
ただし、このような洗浄サービスが受けられるかどうかは、ディーラーや中古車販売店などによって対応が分かれます。
ご自身が中古車を購入した場所で洗浄サービスが受けられない場合は、業者やカー用品店などへの依頼も検討してみてください。
クルマのお手入れについて
芳香剤を設置する
ある程度ニオイの原因を取り除けたら、芳香剤を設置するのも一つの手です。
ご自身の好みの香りであれば、リラックスして運転できるかもしれません。
芳香剤は、消臭剤と違ってニオイの原因成分にアプローチせず、香りづけとして使われるため、車内のニオイが残っている状況では、車内のニオイと芳香剤の香りが混ざるだけで、それほど効果を感じられないことがあります。
芳香剤を使用する際は、掃除機をかけたり、拭き掃除をしたりといった対策をおこない、ある程度車内のニオイが取れた後に使うのがおすすめです。
ただし、芳香剤の香りが苦手な方もいるほか、強すぎる芳香剤の香りは下取り価格に影響することもあるため、使用の際は注意が必要です。
中古車のニオイを防ぐための購入時のポイント

ここからは、ニオイが気になる中古車を購入してしまわないために、購入時に気にしたいポイントについて見ていきます。
クリーニングを徹底している中古車販売店を選ぶ
車内のニオイが少ない中古車が欲しいのであれば、中古車販売店選びをしっかりおこなうと良いでしょう。
中古車販売店がクリーニングなど清掃を徹底的におこなっている場合、中古車のニオイは少ないことが多いでしょう。
トヨタモビリティ神奈川では、「まるごとクリーニング」を施した中古車を購入いただけます。
まるごとクリーニングでは、内装、外装、エンジンルームまで洗浄しており、清掃項目は下記の通りです。
項目分類 | 作業内容 | 詳細 |
---|---|---|
内装項目 | 取り外し | ・フロントシート取り外し ※一部シートを外していないクルマもございます。 |
消臭 | ・室内消臭 | |
洗浄 | ・フロントシート、リヤシート ・ドア・ドアトリム、ヒンジ ・天井、シートベルト ・フロント・リヤ・サイドガラス |
|
内部 | ・フロアカーペット ・インパネ、コンソール ・フロアマット ・トランク |
|
外装項目 | 洗浄・磨き | ・鉄粉除去(上三面) ・ボディ全面みがき ・ボディシャンプー ・タイヤ・ホイール洗浄 |
艶出し | ・ボディコート ・ホイール艶出し |
|
エンジンルーム項目 | 洗浄 | ・エンジンルーム洗浄 |
艶出し | ・エンジンルーム艶出し |
まるごとクリーニング | トヨタ認定中古車 | トヨタ自動車WEBサイト
禁煙車を選ぶ
煙草のニオイだけでも避けたいという方は、「禁煙車」を選ぶことも選択肢です。
「禁煙車」とは、車内で煙草を吸った形跡がない車のことです。
中古車販売店によっては、中古車を「喫煙車」や「禁煙車」などで分類しています。
ただし、あくまでも「車内で煙草を吸った形跡がない車」を指している点に注意が必要です。
査定時に煙草のニオイや汚れが感じられない、煙草を吸った形跡がないなど、状況から判断されています。
ニオイに敏感な方はできる限り実車を確認した方が良いでしょう。
どうしても禁煙車を選びたいという方は、流通量は多くありませんが、ディーラーで試乗車として使われていた中古車を選ぶと良いでしょう。
ニオイ対策の装備がついた中古車を選ぶ
中古車選びの際に、ニオイ対策の装備が付いているか確認するのも購入後のニオイ対策として効果的です。
例えば、近年のトヨタ車には、ナノイーやナノイーXを搭載している車種があります。
ナノイーやナノイーXとは、Panasonicが開発したイオン、もしくはその発生装置のことです。
イオンとして空中を漂うナノイーやナノイーX は、「OHラジカル」を含んでおり、ナノイーXの方が、OHラジカルが多いという特徴があります。
OHラジカルは、菌やウイルス、カビやPM2.5、花粉、アレルギー物質など、物質にぶつかった際、水素を抜き取って水に戻るという性質を持っています。
OHラジカルに水素を抜き取られたニオイの原因成分は、別の物質へと変化するため、発していたニオイを失わせる効果が見込めます。
※車室空間での試験による約1時間の効果であり、実使用環境・実使用条件での結果ではありません。
中古車のニオイを防ぐための購入後のポイント

嫌なニオイが車内についてしまわないためには、日頃のお手入れが大切です。
ここからは、車を使用していくうえで注意したいポイントについても紹介します。
清掃や換気は定期的におこなう
車内にニオイがない状態を長くキープするためにも、車内の清掃や換気は定期的におこなうのがおすすめです。
車の使い方にもよりますが、車は日々の使用によって、汚れとニオイの原因成分が溜まっていきます。
車に乗る機会が多い方や、乗車人数が多い方、飲食物を持ち込む方などは、清掃や換気の頻度を増やしてもいいかもしれません。
清掃は、カーケア用品を揃えて自宅でおこなうのも良いですが、エアーブローやフロアマット洗浄機などが揃っているガソリンスタンドでおこなうのもおすすめです。
1~2ヶ月に1回、買い物や給油のついでなど、ご自身に合ったルールを決めて、定期的に車内の清掃や換気をおこないましょう。
エアコンの結露を放置しない
エアコンのカビ臭を防ぐのであれば、結露を放置しないことも大事です。
結露は、冷えた熱交換器に、空気中の水分が触れた際に生じます。
つまり、エアコンで車内を冷やした場合には、ほぼ結露が発生していると見られます。
そのため、エアコンを使用した場合、目的地に着く10~15分ほど前には「A/C」と書かれたスイッチを切ると良いでしょう。
A/Cスイッチを切ることで、エアコンの運転モードが送風に切り替わり、冷えた熱交換器を常温に戻しつつ、内部の乾燥を促せます。
車内温度がすぐ上がるため、猛暑日や酷暑日のような日は避けた方が良いですが、そうでない日であれば、スイッチを切ることを習慣づけてみてください。
ニオイがするものを持ち込まない
車内のニオイを防ぐのであれば、ニオイがするものを持ち込まないことも大切です。
車を利用する際には、車内での飲食や喫煙などを禁止するルールを設け、家族に周知すると良いでしょう。
もちろん、長距離移動が欠かせず、飲食禁止のルールを設定するのが難しいという方もいるかもしれません。
その場合は、持ち込める飲食物に例外を定めてみてください。
例えば、こぼれにくいものやニオイが強くないもの、水分補給のための水やお茶は良いなどです。
他にも、芳香剤や香水、制汗スプレーの香りであれば良いなど、ご自身の状況に合わせて持ち込みの可否を設定してみましょう。
まとめ

この記事では、中古車が臭う主な原因や、ニオイがする場合の対処法、中古車を購入する前からできるニオイ予防のポイントなどについて、詳しくご紹介しました。
中古車販売店のクリーニングの状況によってはニオイが残っている中古車もあり、ニオイが気になるかどうかは個人によっても異なります。
どうしても気になるという方は、購入前に実車を確認してから購入するようにしましょう。
トヨタモビリティ神奈川では、まるごとクリーニングがおこなわれている中古車を購入でき、エアコン内部の清掃メニューもご用意しています。
中古車のニオイが気になる方にはおすすめですので、ぜひご検討ください。
トヨタモビリティ神奈川が扱う中古車情報は、こちらからご確認頂けます。
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