公開日2023.11.30
中古車の車検はいつ受ける?購入時の車検ありと車検なしではどう違うかも解説

初めて中古車を購入する方の中には、車検はどの時期に受ければ良いのか、イメージできず不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、中古車には車検が残っている、いわゆる「車検あり」の車や、車検が切れている「車検なし」の車があり、どちらが良いのかわからないこともあるかもしれません。
この記事では、中古車の車検はいつ受けるのか、「車検あり」「車検なし」などの表記によってどう違うのかを解説します。
中古車の車検の基本
車検は、用途によって1年や2年、3年と受けるタイミングがわかれています。
ここでは、車検の基本を学んでみましょう。
車検は基本的に2年ごと
自家用乗用車として用いる車の車検は、初回車検以降は基本的に2年ごとに受ける必要があります。
新車の場合は、新車登録時の新規検査から3年目に車検を受け、以降は2年ごとに受けます。
中古車の場合、多くの車が初回車検を過ぎていますが、中には初回車検を迎えていない中古車もあります。
そのため、新車登録から3年以内の中古車でなければ、普通車も軽自動車も、基本的には2年ごとに車検を受ける必要があると覚えておくと良いでしょう。
また、購入した車をタクシーやバスのような運送事業用として使う場合や、レンタカーとして用いる場合などは間隔が異なり、用途や車両総重量などによって車検の間隔が変わります。
キャンピングカーに関しても例外となるため、注意しておきましょう。
参考:国土交通省 中部運輸局「車検証の有効期間」
中古車の車検の残りの有効期間を確認するには?
自家用乗用車の場合、初回車検以外は、基本的に車検は2年ごとに受ける必要があります。
中古車を購入する場合は、車検が残っている車もあれば、車検が切れている車もあり、残りの有効期間は、車によって異なります。
購入時に1年残っていることもあれば、残り1ヶ月ということもあるでしょう。
車検の有効期限は、自動車検査証(車検証)および検査標章で確認できます。
中古車の購入を検討している場合は、検査標章で確認するのが良いでしょう。
検査標章はフロントガラスに貼られているステッカーのことをいいます。
2023年7月までならフロントガラスのルームミラーの裏側か、助手席側の上部などの前方から見やすい位置に貼り付けられています。
2023年7月3日以降に貼られた検査標章は、運転手席側の上部に貼られています。
検査標章は大小の数字が記載されており、大きい数字が月、小さい数字が年を示します。
そのため、大きい数字が9、小さい数字に8と書いてあれば、令和8年9月で車検の有効期間が終了するとわかります。
車検が切れてしまったらどうなる?
車検の有効期間を過ぎてしまった車は、公道を運転できません。
車検満了日を過ぎた車で公道を走ることは「無車検車走行」に当たります。
罰則として、違反点数6点の行政処分と、道路運送車両法第108条により、「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」の刑事処分を科されることがあります。
また、車検が切れているときは、自賠責保険の有効期間も過ぎていることが多いでしょう。
自賠責保険が切れた状態で公道を走ることは、「無保険車運行」に当たります。
自動車損害賠償保障法第5条及び86条により、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科されるため、注意が必要です。
中古車の車検にはいくらかかる?

車検費用は、新車でも中古車でも違いはありません。
車検にかかる費用は大きく分けて、車検基本料金と法定費用、メンテナンス費用の3つです。
車検基本料金
車検基本料金とは、定期点検料と検査機器による完成検査料と代行手数料を合計したものです。
整備の依頼先によって料金が異なりますが、おおよそ下記のような費用がかかります。
- 車検基本料:約42,790~56,650円
※上記の車検基本料はトヨタモビリティ神奈川で受ける場合の料金です。
法定費用
車検では、同時期に有効期間が過ぎてしまう税金や保険料などもまとめて支払います。
支払いが発生する、自動車重量税と自賠責保険料、検査手数料(印紙代)をまとめて法定費用といいます。
法定費用は法律で定められているため、どこで車検を受けても一律です。
自動車重量税は車両重量や新車登録時からの経過年数などにより税額が異なり、車種によってはエコカー減税制度が適用されます。
それぞれの費用は、下記がおおよその相場です。
- ・自動車重量税:約6,600~49,200円
- ・自賠責保険料:約17,540~17,650円
- ・検査手数料(印紙代):1,600円
メンテナンス費用
メンテナンス費用とは、部品交換にかかる費用のことです。
メンテナンス費用は車の状態によって必要となる費用のことで、予防整備の側面が強い法定点検では、部品の交換をおこなうことがあります。
例えば、タイヤの残り溝が基準値以下だったり、電球が切れていたりする場合、それらの交換や整備を実施しないと車検に通らないこともあります。
摩耗や劣化を起こしている箇所によって費用は変わるため、車検と法定点検の都度、金額に違いが表れる部分といえるでしょう。
オイル交換などの軽微なメンテナンスであれば数千円ほどですが、複数の部品交換を伴う場合は、数万円かかってしまうこともあります。
中古車で気になる車検ありと車検なしの違い

中古車を選んでいる際、車検に関するさまざまな表示がされています。
主なものは、下記の4つです。
- ・車検あり
- ・車検なし(車検整備なし)
- ・車検整備付き(車検整備2年付き)
- ・予備車検付き(予備検査付き、予備検査渡し)
ここで、それぞれの違いについて確認しましょう。
車検あり
車検ありと表示されている場合は、車検の有効期間が残っていることを意味しています。
中古車販売店で直接確認する場合は、フロントガラスの表側に、見えるように有効期間が表示されていることが多いでしょう。
トヨタディーラーで車検ありの中古車を購入する場合は、「車検」欄に車検満了日が記載されています。
メリットは、有効期間が残っているため、購入時には車検を受ける必要がないことです。
ただ、車検の満了日次第では、購入後間もなく車検を受ける必要があります。
車検なし
車検なしと表示されている中古車は、車検の有効期間が過ぎた状態です。
車検の有効期限が切れた中古車を購入する場合は、購入の際に車検を受け直す必要があります。
また、車検なしの中古車は、車検が残っている中古車と比べるとお手頃な価格に設定されているというメリットがありますが、購入時に車検費用がかかるということに注意しましょう。
車検整備付き(車検整備2年付き)
車検整備付き、あるいは車検整備2年付きと表示されている場合があります。
どちらも車検は切れているものの、車検費用が車両価格に含まれていることを指します。
車検整備により、2年の有効期間が付くため、わかりやすいように車検整備2年付きのように表記することもあります。
車両価格が高く見えますがご自身で車検を受ける必要がなく、納車時には車検取得済みの状態になっている点がメリットと言えるでしょう。
トヨタディーラーで中古車を購入する場合、車検切れの車両は全て車検整備付き車両となっているため、安心して購入することができます。
予備車検付き(予備検査付き、予備検査渡し)
中古車の中には、予備車検付きや予備検査付き、あるいは予備検査渡しと表示されている車もあります。
これらのほとんどは、「予備検査を受けた中古車が引き渡される」という意味です。
一時抹消登録や永久抹消登録などをおこなった車は、ナンバープレートがありません。
予備検査は、廃車手続きをおこなった車が、ナンバープレートを再度つけて走行するために必要な検査です。
予備検査に合格した車には「自動車予備検査証」が交付されますが、3ヶ月以内に陸運局で本登録の手続きと、法定点検を受ける必要があります。
ただ、中古車販売店によっては、「車検の再検査を防ぐため、事前に検査をおこなった後に引き渡す」という意味で使っていることがあります。
その場合は、自動車予備検査証の交付はなく、車検は別途受ける必要があるため注意しましょう。
車検ありとなしでは、どちらがおすすめ?

車検ありも車検なしも、どちらもメリットとデメリットがあります。
そのため、それぞれを比較して、ご自身に合っているものを選ぶのがおすすめです。
具体的に、メリットとデメリットを見てみましょう。
表記 | メリット | デメリット |
車検あり | ・納車時に車検を受ける必要がない | ・残った有効期間によっては、納車後間もなく車検を受けなければいけない |
車検なし (車検整備なし) |
・購入費用を抑えられる | ・購入時に車検を受ける必要がある |
車検整備付き (車検整備2年付き) |
・納車時に車検を受けた状態で納車される ・2年間の車検有効期限が残っている |
・車両価格に車検費用が含まれるため一定の購入費用が必要 |
予備車検付き (予備検査付き、予備検査渡し) |
・交付から3ヶ月以内に陸運局で手続きすれば、2年の車検付き扱いになる | ・交付から3ヶ月以内に手続きが必要 |
例えば、車検なしは費用がお得に感じられる反面、購入時に車検を受ける手間や時間がかかり、車両価格の他に車検費用が別途必要です。
そのため、特別な事情がない限りは、車検ありや車検整備付きの車を選ぶことをおすすめします。
まとめ

この記事では、中古車が車検を受ける時期や「車検あり」と「車検なし」の違い、実際にかかる費用などについて、解説しました。
車検は、自家用乗用車の場合、初回車検以降は2年ごとに受けるのが基本です。
中古車の場合は車によって、車検の満了日や車検整備付きなど条件が異なります。
それぞれのメリットとデメリットを比較しながら、ご自身に合った車を選んでください。
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