公開日2025.11.28
一人暮らしの方が車を購入するには?維持費や生活費、費用を抑えるポイントを解説
一人暮らしをしている方の中には、車の購入を考えている人もいらっしゃるでしょう。
そんな方の中には、今の収入で車を持てるかどうかを不安に思う方や、なるべく費用を抑えて購入できないかと考える方も多いのではないでしょうか。
車を購入するときは、購入費用だけでなく維持費もかかることを考慮した車選びが必要です。
無理なく車を購入・維持していくには、月々にかかる維持費や生活費を細かく把握しておく必要があります。
この記事では、月々にかかる車の維持費や、一人暮らしにかかる生活費の内訳、車を無理なく購入・維持するためのポイントなどについて、詳しくご紹介します。
月々にかかる車の維持費の内訳
まずは、月々にかかる車の維持費と、その内訳について見ていきましょう。
主にかかる車の維持費は、下記の通りです。
- ・ガソリン代
- ・駐車場代
- ・各種税金
- ・各種保険料
- ・車検費用
- ・法定点検費用・メンテナンス費用
ガソリン代
車の維持費としてまず挙げられるのが、ガソリン代です。
月々にかかるガソリン代は、「月々の走行距離÷燃費性能×ガソリン価格」で求めることができます。
例えば、条件が下記だったとします。
- ・月々の走行距離…833.3km(年間10,000kmを走行すると仮定し、12ヶ月で分割)
- ・燃費性能…WLTCモード:30.0km/L
- ・ガソリン価格…167円/L
この場合の式は「月々の走行距離833.3km÷燃費性能30.0km/L×ガソリン価格167円/L」です。
計算すると、月々のガソリン代は約4,639円と求めることができます。
ただし、カタログに記載されている燃費と実走行の燃費は走行時の環境やエアコンなどの使用状況によっても大きく異なることが多く、実際には2~3割程度低くなると考えておくと良いでしょう。
中古車を購入する場合は年式や使用状況によっても変動するため、あくまで目安として捉えてみてください。
駐車場代
ご自身がアパートやマンションで一人暮らししている場合などは、駐車場代も必要になるでしょう。
アパートやマンションの駐車場、あるいはご自身の住まいから近い月極駐車場と契約し、月々支払います。
月々の駐車場代は、お住まいの地域によっても異なりますが、10,000円~20,000円程度を想定しておくと良いでしょう。
平置き、機械式など駐車場のタイプによっても金額は異なり、屋根ありや防犯カメラが設置されているなどの条件が加わると、金額はさらに高くなります。
神奈川県の平均賃料は15,703円です。(※1)
ご自身が希望している条件に合う駐車場を見つけるほか、駐車場代はいくらかかるか事前に確認しておきましょう。
また、契約した駐車場は、普通自動車であれば「車庫証明」に記載して届け出る必要があります。
車庫証明の取得方法について詳しくは、「中古車購入時に用意すべき車庫証明とは?取得方法や必要書類などを解説」のコラムを参考にしてみてください。
(※1)2025年10月現在の月極駐車場どっとこむ(https://www.monthly-p.com/)掲載データより。
各種税金
車の購入後は、自動車税(種別割)や軽自動車税(種別割)、自動車重量税など税金の支払いも必要です。
各種税金を月々に換算すると、下記の通りです。
| ボディタイプ | 自動車税(種別割)※1 /軽自動車税(種別割) |
自動車重量税(継続検査時)※2 |
|---|---|---|
| 普通自動車(乗用・自家用) | 約2,083~9,250円 (25,000~111,000円を12ヶ月で分割) |
約342~2,050円 (8,200~49,200円を24ヶ月で分割) |
| 軽自動車(乗用・自家用) | 900円 (10,800円を12ヶ月で分割) |
275円 (6,600円を24ヶ月で分割) |
(※1)自動車税(種別割)は、令和元年10月1日以後に初回新規登録がおこなわれた車を想定しています。
(※2)自動車重量税は、2年自家用かつエコカーに該当せず、初回新規登録から13年未満の車を想定しています。
自動車税(種別割)は普通自動車に、軽自動車税(種別割)は軽自動車を持っている方に、1年に一度課せられます。
自動車税(種別割)の税額は総排気量によって変わりますが、軽自動車税(種別割)の場合は一律です。
一方で、自動車重量税は、普通自動車と軽自動車どちらにも課せられるもので、2年に一度(初回車検は車両登録から3年)車検の際に支払います。
普通自動車の場合は車両重量によって税額が変動しますが、軽自動車の場合は一律です。
ただし、自動車重量税は、普通自動車や軽自動車を問わず、エコカーの基準を満たしていれば免税、あるいは減税されることがあるため、上記はあくまでも目安です。
初回新規登録の時期や、初回新規登録から何年経っているかなどによっても税額が変わるため、よく確かめることが大切です。
参考:東京都主税局「自動車税種別割|自動車と税金」
参考:総務省「地方税制度|平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」
参考:国土交通省「継続車検を受ける場合」
各種保険料
維持費として、自賠責保険料(強制保険料)と、加入している方は自動車保険料(任意保険料)もかかります。
まず、月々にかかる自賠責保険料は、下記の通りです。
| 契約期間 | 12ヶ月 | 13ヶ月 | 24ヶ月 | 25ヶ月 | 36ヶ月 | 37ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 普通自動車保険料 (自家用乗用自動車) |
958円 (11,500円を12ヶ月で分割) |
924円 (12,010円を13ヶ月で分割) |
735円 (17,650円を24ヶ月で分割) |
726円 (18,160円を25ヶ月で分割) |
658円 (23,690円を36ヶ月で分割) |
654円 (24,190円を37ヶ月で分割) |
| 軽自動車保険料 (検査対象車) |
953円 (11,440円を12ヶ月で分割) |
919円 (11,950円を13ヶ月で分割) |
731円 (17,540円を24ヶ月で分割) |
722円 (18,040円を25ヶ月で分割) |
653円 (23,520円を36ヶ月で分割) |
649円 (24,010円を37ヶ月で分割) |
※離島以外の地域に適用される基準料率のため、沖縄県を含む離島とは、金額が異なります。
上記を踏まえると、月々の自賠責保険料は、普通自動車は約654~958円、軽自動車は約649~953円です。
一方、月々の自動車保険料は、ご自身の年齢や車種、運転免許証の色や補償の範囲、現在の等級などで変わりますが、最低限5,000円程度を想定しておくと良いでしょう。
月々5,000円程度で収まることもあれば、月々数万円かかることもあるため、ご自身の条件と予算に合わせて補償の範囲なども決める必要があります。
参考:国土交通省「自動車損害賠償責任保険基準料率」
車検費用
定期的に受ける車検費用も、維持費として必要です。
車検費用を月々に直すと、下記の通りです。
| ボディタイプ | 基本料金 ※1 ※2 | 印紙代・証紙代 |
|---|---|---|
| 普通自動車 | 約1,879~2,360円 (45,100~56,650円を24ヶ月で分割) |
約92~95円 (持込検査2,200~2,300円を24ヶ月で分割) |
| 軽自動車 | 約1,783円 (42,790円を24ヶ月で分割) |
約92円 (持込検査2,200円を24ヶ月で分割) |
(※1)トヨタモビリティ神奈川の「車検・定期点検」より抜粋した料金で、車検を受ける場所によって金額は異なります。
(※2)車検は、初回新規登録後は3年に一度ですが、以後は2年に一度受けるため、2年に一度で計算しています。
普通自動車の基本料金は、車種や年式、グレードなどにより違いが表れますが、軽自動車は基本的に一律です。
なお、車検時には、自賠責保険料と自動車重量税、印紙代や証紙代を含めた「法定費用」をまとめて支払います。
自賠責保険料と自動車重量税については上述しているため、ここでは、印紙代・証紙代のみ記載しています。
参考:国土交通省「令和5年1月1日以降の自動車検査手続きに関する手数料一覧」
法定点検費用・メンテナンス費用
また、維持費としては法定点検費用とメンテナンス費用も挙げられます。
法定点検費用とは、法定12ヶ月点検や法定24ヶ月点検など、道路運送車両法によって受けることが定められた点検のことです。
メンテナンス費用は、主に、エンジンオイルやブレーキパッド、バッテリー、タイヤといった消耗品や部品の交換にかかる費用を指します。
それぞれ月々に直すと、費用は下記の通りです。
| ボディタイプ | 法定点検費用 ※1 | メンテナンス費用 ※2 |
|---|---|---|
| 普通自動車 | 約1,256~1,888円 (15,070~22,660円を12ヶ月で分割) |
約2,508円 |
| 軽自動車 | 約1,128円 (13,530円を12ヶ月で分割) |
約2,508円 |
(※1)トヨタモビリティ神奈川の「車検・定期点検」より抜粋した料金で、他の店舗とは違いが表れることがあります。
(※2) 政府統計の総合窓口「小売物価統計調査 統計表 2 主要品目の東京都区部小売価格【2022年6月~2023年6月】」より、自動車タイヤ(1本)、自動車バッテリー、自動車オイル交換料、洗車代の合計値。
月々にかかる一人暮らしの生活費の内訳
一人暮らしの生活費については、ライフスタイル次第で大きく変わるため、ここでは一人暮らしの方の平均的な支出をもとに解説していきます。
政府統計の総合窓口(e-Stat)のデータによると、民営借家(アパートやマンションなど)に住んでいる単身世帯の月々の平均支出は下記の通りです。
| 消費支出 | 金額 |
|---|---|
| 食料 | 42,015円 |
| 住居 | 53,135円 |
| 光熱・水道 | 11,619円 |
| 家具・家事用品 | 4,218円 |
| 被服及び履物 | 5,221円 |
| 保健医療 | 7,751円 |
| 交通・通信 | 20,170円 |
| 教育・教養娯楽 | 20,127円 |
| その他の消費支出 | 23,373円 |
| 月々の生活費合計 | 187,629円 |
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2024年(表番号 8)」
あくまでも平均的な金額ですが、一人暮らしの場合、およそ170,000円の支出があることがわかります。
車の維持費と一人暮らしの生活費の合計は?
上記を踏まえて、車の維持費と一人暮らしの生活費の合計額の目安は下記の通りです。
| 消費支出 | 普通自動車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| ガソリン代 | 約4,639円 | 約4,639円 |
| 駐車場代 | 約5,000円 | 約5,000円 |
| 自動車税(種別割)/軽自動車税(種別割) | 約2,083~9,250円 | 900円 |
| 自動車重量税(継続検査時) | 約342~2,050円 | 275円 |
| 自賠責保険料 | 約654~958円 | 約649~953円 |
| 自動車保険料 | 約5,000円 | 約5,000円 |
| 車検費用 | 約1,879~2,360円 | 約1,783円 |
| 印紙代・証紙代 | 約92~95円 | 約92円 |
| 法定点検費用 | 約1,256~1,888円 | 約1,128円 |
| メンテナンス費用 | 約2,508円 | 約2,508円 |
| 月々の車の維持費合計 | 約23,453~33,748円 | 約21,974~22,278円 |
| 月々の生活費合計 | 約187,629円 | 約187,629円 |
| 月々の支出合計 | 約211,082~221,377円 | 約209,603~209,907円 |
月々の車の維持費を合計すると、普通自動車の場合は約211,082~221,377円、軽自動車の場合は約209,603~209,907円です。
さらに、月々の車の維持費と生活費を合計すると、普通自動車は約193,000~203,295円、軽自動車は約191,521~191,825円です。
もちろん、支払い方法や月々の走行距離、ガソリン価格や契約する月極駐車場、自動車保険料、生活費など、さまざまな条件によって違いが表れます。
ご自身の状況に照らし合わせ、車を無理なく購入・維持できるかを考えて、購入を決めることが大切です。
車の購入費・維持費を抑えるためのポイント
今後の生活を考え、車の購入費や維持費を抑えたいという方は多いでしょう。
現在の資金に余裕がある方も、ライフステージの変化に備えて、節約するのがおすすめです。
ここでは、車の購入費や、維持費を抑えるためのポイントについて紹介します。
中古車から選ぶ
車の購入費を抑えたい方は、新車ではなく中古車から選ぶのがおすすめです。
一般的に、車の購入費は年収の半分以下であれば無理なく購入できるラインといわれます。
新車の価格が年収の半分以上の車でも、中古車であれば無理なく購入できることがあります。
さらに、ローンや分割払いを選べば、より月々の負担を抑えられるでしょう。
そのため、希望している車種があれば、まずは中古車から検討してみてください。
トヨタモビリティ神奈川が取り扱う中古車情報は、こちらからご確認頂けます。
中古車情報をチェックする
※在庫車の状況は日々変動します。予めご了承ください。
支払い方法を確認する
支払い方法についても、ご自身に合っているかよく確認しましょう。
支払総額を一番抑えられる支払い方法は、金利や手数料がかからない一括払いです。
そのため、まとまった金額が手元にある方は、一括払いを検討しても良いでしょう。
しかし、いざという時のために手元にお金を残しておきたい方は、ローンや分割払いも検討してください。
金利や手数料はかかるものの、購入の負担を月々に分散できるため、急な出費が必要になった際に備えることができます。
ご自身に合った支払い方法を見極めることが大切です。
駐車場代がお手頃な駐車場を探す
維持費を抑えたいときは、駐車場代がお手頃な駐車場を探してみましょう。
上述したように、駐車場によっては数万円の駐車場代がかかります。
ご自身のお住まいから近いと便利ですが、車庫証明では直線距離で2km以内と定められているため、選択肢は広げて考えてみてください。
もちろん、ご自身の住まいが駅や商業施設、オフィス街などから近い場合は相場が高くなることもあるでしょう。
引っ越しも視野に考えている方は、駐車場つきの物件を検討するのもおすすめです。
ボディタイプをよく検討する
維持費を抑えたい方は、ボディタイプをよく検討してみてください。
コンパクトカーや軽自動車などを選ぶことで、税金を抑えることができます。
自動車税(種別割)は総排気量、自動車重量税は車両重量で決まります。
月々では数百円の差でも、年単位で見るとその差は大きく膨らんでしまうため、注意が必要です。
特にコンパクトカーは燃費性能も優れた車種が多いため、ガソリン代を抑えることも期待できます。
ガソリン代を抑える
維持費を抑えるために、ガソリン代の節約も意識してみてください。
まず、燃費性能に優れた車を優先的に選ぶと良いでしょう。
ガソリン車に比べるとハイブリッド車は、車両本体価格が高くなる傾向がありますがガソリン代の節約が期待できます。
月間の走行距離が多い方はハイブリッド車を検討してみてください。
走行距離があまり多くない方はガソリン車でも十分ということもあります。
通勤や買物、趣味など、ご自身が使いたいシーンや走行距離をシミュレーションしてみることが大切です。
まとめ
この記事では、月々にかかる車の維持費と一人暮らしの生活費の内訳、また車の購入費や維持費を抑えるためのポイントなどについて、詳しくご紹介しました。
車は、購入後に維持費もかかります。
一人暮らしの方は、維持費とご自身の生活費の合計を計算してみて、無理なく購入・維持ができるか確認してみてください。
また、月々かかる費用を見て余裕がないように感じられても、上述したポイントを踏まえることで、購入費や維持費を抑えられることがあります。
収入に見合う中古車から選んだり、ご自身に合う支払い方法を選択したりして、ぜひ車を利用した新生活に踏み出してみてください。
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