公開日2023.7.31
車を手放す方法とは。手続きに必要な書類やタイミングなど詳しく解説

新生活のスタートなどのタイミングで、車の買い替えや売却を検討する方はたくさんいます。
例えば、「子供が自立したため、大人数で乗れる車から燃費が良いコンパクトカーに乗り替えたい」あるいは「電車やバスでの通勤になったので、車に乗る機会が少なくなった」というようなことがあるでしょう。
そのようなとき、車を手放す方法やそれぞれのメリットについて知っておくと便利です。
そこで今回は車を手放す方法や必要な書類、手放すのに適したタイミングなどについて、詳しくご紹介します。
車を手放す方法は主に2種類
車を手放す方法は、主に「下取り」と「買取り」の2種類です。
ここでは、それぞれの特徴について解説します。
長年乗り続けて不要になった車の場合は、廃車も選択肢に挙げられますが、廃車には費用が発生するため、まずは下取りと買取りのいずれかから検討してみましょう。
下取りの特徴

下取りとは、新車や中古車の購入する際にこれまで使用していた車に値段をつけて、次に購入する車の代金に充てることを指します。
下取りのメリット
下取りは、車の売却と購入を一緒におこなえるため、買取りに比べて手続きが楽な点がメリットです。
乗り換える車の納車時に車を引き渡すため、車を持たない期間が発生せず、車の乗り換えを検討している方にはおすすめです。
また、廃車に近い車でも下取りによって値が付く場合もあります。
下取りに必要な書類
下取りに必要な書類は、以下の通りです。
- ・自動車検査証(車検証)
- ・自賠責保険証
- ・自動車税納税証明書
- ・自動車リサイクル券
- ・実印
- ・印鑑証明書
- ・委任状
- ・譲渡証明書
- ・整備手帳・取扱説明書
- ・車庫証明書
- ・保管場所の所在図・配置図
- ・保管場所使用承諾証明書または自認書
下取りは次に乗る車の購入手続きと同時におこなうため、購入に必要な書類の用意も必要です。
よりスムーズに手続きを進めるためにも、書類は早めに用意しておきましょう。
なお、場合によっては、上記以外の書類を求められることもあります。
車検証の住所と現住所が違う場合は住民票、名義人の氏名が違う場合は戸籍謄本などが考えられます。
下取りの注意点
下取りには、いくつか注意点があります。
まず、下取りの場合は乗り換えが前提となるため、下取りに出せる先が限られます。
また、他店と査定額を比較しにくい点も挙げられます。
下取りの場合は車両本体価格と付属品価格、諸費用に合計から、下取り価格を差し引いた額が次に乗る車の支払い額となります。
そのため、下取り価格自体が分かりにくく、他社と査定額を比較して検討するのが難しいかもしれません。
あくまで乗り換えが前提となるため、車が不要な方や、すぐに現金を受け取って何か別の目的に使いたいと考えている場合には、下取りは不向きといえるでしょう。
買取りの特徴

買取りとは、車を買取り店に売却し、現金を受け取ることを指します。
買取りのメリット
買取りは、複数の買取り店に査定を依頼し、金額を比較しながらより高い金額で売却できる点がメリットです。
相場が上がっているタイミングだと、下取りよりも高い金額で売却できることもあります。
下取りと違い、車の売却と購入がセットではないため、新しい車が必要でない場合でも利用できます。
複数のお店に査定を依頼できるため、査定額を比較して高額で買取ってくれるところを選ぶこともできます。
売却して得た資金の使い道が自由なため、次に車を購入する予定のない方や、すぐにまとまった資金を手元に得たい方には適した方法です。
買取りに必要な書類
買取りに必要な書類は、下記の通りです。
- ・自動車検査証(車検証)
- ・自賠責保険証
- ・自動車リサイクル券
- ・自動車税納税証明書
- ・実印
- ・印鑑証明書
- ・委任状
- ・譲渡証明書
- ・整備手帳・取扱説明書
すぐに新しい車に乗り換えるわけではないため、下取りに比べると準備する書類は多くありません。
買取りの注意点
買取りの際にもいくつか注意点があります。
まず、高価買取りを狙う場合、査定金額が相場の影響を受けやすい点です。
中古車市場では、車種・グレード・車の状態に加えて相場が値付けに影響します。
そのため、タイミングによっては高価買取りを狙えますが、買取り相場が高い時期を見極めたり、より良い条件で買取りしてくれるお店を探したりしなければなりません。
また、車の買い替えを検討している場合は、買取り手続きと購入手続きの2回の手続きが発生するため、注意が必要です。
買取りの場合、手続きが完了したらすぐに引き渡しが必要となるため、乗り換えを検討している場合は、買取りに出すタイミングを考慮する必要があるでしょう。
車を手放すまでの大まかな流れ

次に、車を手放す大まかな流れについて解説します。
車を手放す方法を選ぶ
まずは、車をどの方法で手放すか考えましょう。
別の車に乗り換えたい場合は下取り、不要な車を売りたいだけであれば買取りを選ぶのがおすすめです。
方法が決まったら、ディーラーや中古車販売店などで、査定や見積もりを依頼しましょう。
なお、買取りを選ぶ場合は、買取り店選びが大切です。
売却したい車をしっかり評価してくれて、納得できる金額を提示してくれる買取り店を選びましょう。
信頼できるプロがしっかりと車を評価してくれるのがポイントです。
下取りを選ぶ場合は、次に購入する車を選ぶことで、下取りに出せる店舗が絞られます。
査定
車を手放す方法が決まったら、査定を依頼します。
下取りの場合は、次に乗る車を購入する必要があるため、見積りの依頼もおこないます。
買取りの場合は、査定額が店舗によって異なるため、複数の店舗で査定してもらい相見積もりを取るのもいいでしょう。
査定額や見積り額について不明な点があれば事前に確認しておきましょう。
必要書類を用意する
次に、ディーラーや中古車販売店の指示に従いながら、必要書類の準備に取り掛かります。
印鑑証明書などの書類は事前に準備が必要です。
時間がある程度かかることを想定して、スケジュールを組みましょう。
印鑑証明書は、印鑑登録カードが手元にあれば、市区町村の役場・行政サービスコーナー、マイナンバーカードがあれば、マルチコピー機のあるコンビニでも発行できます。
印鑑登録カードがない場合は再度、役所での登録申請が必要になりますので事前に準備しておきましょう。
売買契約を結ぶ
査定額に納得ができたら、見積もりや査定を依頼したお店で、売買契約を結びます。
必要書類を揃えて提出し、契約書に押印すれば、売買契約完了です。
下取りの場合は購入手続きも一緒に一度におこないます。
もし不明点があれば、売買契約を結ぶ前に解決しておきましょう。
車を引き渡す
下取りの場合、納車日に合わせて引き渡し、買取りの場合は売買契約後すぐに引き渡します。
引き渡す前に、車内に私物を置き忘れていないか、ドライブレコーダーやオーディオにデータが残っていないか確認しましょう。
ナビなどの機器には個人情報が残っていることもあるので、リセットしておくと安心です。
名義変更
手放した車はディーラーや買取り店のものとなるため、名義変更がおこなわれます。
下取りの場合も、古い車の名義がディーラーや買取り店に移り、乗り換えた車の名義がご自身に移るため、同様です。
名義変更は、基本的にディーラーや買取り店でおこなわれるため、ご自身で手続きする必要はありません。
車を手放す際の注意点

ここでは、車を手放したくなった場合に気を付けておくべきポイントを解説します。
ローンの名義や残債を確認しておく
基本的には、車に残債があっても売却可能なことがほとんどです。
しかし、ローンの所有者名義がディーラーなどになっている場合、勝手に売却できません。
完済前売却が禁止と定められている場合、完済することで手続きを進められます。
自動車保険の解約手続きをおこなう
車の所有者に加入が義務付けられている保険には、自賠責保険があります。
自賠責保険は、ご自身で解約手続きしなくても、下取りや買取りの際に対応してくれることがほとんどです。
ただ、他に任意保険に加入している場合、保険会社に申告して車両入替や解約手続きをご自身でおこなわなければなりません。
売却する前に、任意保険の確認は忘れないようにしましょう。
他にも、下取りに出して新たに中古車を購入する場合には、気を付けたいことがあります。
下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
中古車ならではトラブルとトヨタ認定中古車を選ぶべき3つの理由
車を手放すベストなタイミングは?

車の買取りでは、車種や年式、車の状態が買取り価格に大きく影響しますが、それ以外に需要が大きくかかわってきます。
そのため、車を手放す時には、タイミングの見極めが重要といえるでしょう。
買取りの場合、需要が増える時期には買取り価格が高くなる傾向にあるため、高く売りたい方は注目したいポイントです。
下取りの場合は、次に乗り換える車が納車されるタイミングが手放すタイミングとなるため、タイミングによっての査定額の違いは感じにくいでしょう。
しかし、下取り車をなるべく高く売却したいとお考えの方は、納車より前に先行入庫をすると高額査定に繋がります。
ここからは、車を手放す際に検討したい時期について紹介します。
車検の前
下取りや買取りを問わず、車検前は車を手放す最適なタイミングです。
車検では、法定費用の他に、整備費用などの諸費用がかかります。
車種にもよりますが、3万円~6万円程度の車検法定費用がかかるため、不要な車がある場合は、車検が来る前に手放しておくと良いでしょう。
自動車重量税も、車検の際に次回車検までの分をまとめて支払うため、まずは車検の前月と覚えておくのがおすすめです。
買取りの場合は、車検1ヶ月前程度で問題ありませんが、下取りの場合は、次に購入する車の納車時期が車を手放すタイミングとなるため、余裕をもって検討しておきましょう。
次に乗りたい車が中古車の場合は2~3ヶ月前、新車の場合は、希望する車の納期をディーラーに確認のうえ相談しておくと安心です。
自動車税の課税前
自動車税は、毎年4月1日時点で車を所有している方に課税される税金です。
例えば、4月1日の時点で車を所有していると、同年5月末までに自動車税を払わなければいけません。
普通自動車の場合は基本的に1ヶ月単位で税金が還付されますが、軽自動車の場合は年税額を全額負担する必要があります。
そのため、売却する車が軽自動車の場合は、自動車税の支払い時期を見越した上で買取りや下取りに出すことがおすすめです。
必要書類の取得や手続きなどの時間も必要なため、下取りも買取りも、余裕を持って対応することが大切です。
需要が高まる時期に注目
中古車の販売価格は、車種・年式・車の状態以外に需要が大きくかかわってきます。
そのため、買取りを選びたい方には、需要が高まる1月~3月、7~9月などもおすすめのタイミングです。
4月の新生活を間近に控える方が多い1~3月や、転勤などで引っ越しが増える7~9月などは車の需要が高まります。
車を買取りに出すタイミングに悩んだら、まずは1〜3月と7~9月を検討してみましょう。
ただし、車は年式や走行距離の関係で時間が経つごとに価格相場が下がってしまうため、これらの時期が近くない場合は、買取りに出そうと思った時に相談しておくのがおすすめです。
まとめ

車を手放す際に利用できるお得な方法や、必要書類、手放す時期などについて解説しました。
主に「下取り」と「買取り」があり、それぞれに異なるメリットがあり、必要書類など手続きについても違いがあります。
また、手放すタイミングについても、手放す方法によって適した時期があります。
ご自身に合った方法や時期を選んで、満足できる条件で手放してください。
トヨタモビリティ神奈川では、下取りや買取りの手続きをサポートしていますので、検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。
トヨタモビリティ神奈川の中古車情報は以下からもご覧いただけます。
ご希望の車種や装備などから絞り込んで検索することもできます。