公開日2024.12.18
中古車のグレードの違いとは。グレードの違い、後悔しない選び方を解説

中古車を選びの際は、車種やエンジンタイプの他に、グレードも重視したいポイントの1つです。
しかし、車の購入がはじめての方だと、グレードの意味や違いがわからず、混乱してしまうことがあるかもしれません。
この記事では、グレードとは何かというところから、グレードの違い、グレードを意識した中古車選びのポイントなどについて、詳しく解説します。
グレードとは?

グレードは、「等級」や「階級」、「品等」などを意味する言葉です。
同じ車種における装備や性能などの差を表しており、車のランクと言い替えることができるでしょう。
トヨタ車をはじめとしたほとんどの車にはグレードが設定されています。
グレードが異なることで、装備されている内容に違いが表れるほか、選択できるボディカラーやボディサイズが異なる車種もあります。
車を購入する際は「安全性を重視したい」「外観や内装に高級感を持たせたい」など、人によってこだわりたい点は様々です。
そのため、さまざまな要望に応えられるように、一つの車種が複数のグレードに分けられています。
グレードの種類とは?

グレードの数や名称などは、車種によって違いが表れますが、おおよそ3つに分類することができます。
エントリーモデル
その車種において、基本的な装備と性能を備えているグレードが、エントリーモデルです。
車両重量が軽い分、燃費性能が向上することもあり、必要な装備が多くない方に適しています。
中古車の状態にもよりますが、価格がもっともお手頃で、購入費用を抑えたい方に向いています。
トヨタ車の場合、Extra(エクストラ)という言葉の一部を使用し、「X」と表現されることが多いです。
ミドルモデル
エントリーモデルと最上位モデルの中間にあたるのが、ミドルモデルです。
装備や性能の一部は最上位モデルと共通しており、装備は人気が高いものを中心に設定されています。
中古車の状態にもよりますが、価格も中間クラスのため、装備や性能と価格のバランスが取れた一台を求めている方に向いています。
トヨタ車の場合、Grand(グランド)の頭文字を取って「G」と表現されることが多いです。
最上位モデル
その車種において、装備や性能がもっとも充実しているグレードが、最上位モデルです。
外装・内装ともに専用の装備が標準設定されることが多く、走行性能や居住性、快適性などが高められており、他のグレードとは一線を画します。
中古車であれば新車より手に取りやすい価格のため、車の乗り心地や快適性を重視する方に向いています。
トヨタ車の場合、「これ以上ない、至高・究極」の意味合いからアルファベットの最後にあたる「Z」が使用されることが多いですが、車種によっては特別な名称が名付けられていることもあります。
グレードを見分けるには?

グレードを判別する際に見るのが、車種名に続くアルファベットに注目しましょう。
車種名の後ろにはグレードを示す文字列が付けられています。
例えば、アクアの場合は、下記のようなグレード設定になっています。
※年式により違いが表れます。
- ・「X」グレード…EXTRA(その他)の意味合い。エントリーモデル。
- ・「G」グレード…GRAND(主要な、立派な)の意味合い。ミドルモデル。
- ・「Z」グレード…アルファベット最後の「Z」、それ以上ない至高の意味合い。最上位モデル
上記以外にも、アクアの場合、現行モデルの場合はスポーティさを追求した「GR SPORT」グレードや、より洗練された特別仕様車「Z “Raffine”」グレードがあります。
なお、文字列は、メーカーや車種によって違いが表れ、全て同じではありません。
しかし、エントリーモデル、ミドルモデル、最上位モデルと、おおよそ3種類ほどに分けられます。
ご自身が欲しい中古車の装備が、どのグレードに当てはまるのかを目安にすると、グレード構成の理解に役立つはずです。
グレードによる違いが表れる点

グレードにより、下記のような部分に違いが表れます。
- ・装備の内容
- ・外観や内装のデザイン
- ・パワーユニットの性能、排気量
- ・駆動方式
エントリーモデルではオプションとして付ける装備も、上位グレードでは標準装備ということがあります。
さらに、上位グレードは専用の装備や内外装、高性能なパワーユニットなどを用意されることも珍しくありません。
上位グレードのみ付けられるオプションもあり、ボディカラーやホイール、フロントバンパー、シート表皮など、上位グレードは外観や内装から違いが表れます。
また、エントリーモデルのラインナップは、車種によってはガソリン車のみということもあるでしょう。
上位モデルでは、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車が選べたり、駆動方式が2WDや4WD、MT車やCVT車などが選択できたりします。
そのため、上位モデルは、ラインナップの豊富さも魅力といえます。
中古車のグレード選びで後悔しがちなポイント

中古車のグレード選びで後悔しがちなポイントは、大きく分けて2通りです。
購入時には、下記のようなことにならないように、詳しく見ていきましょう。
- ・欲しい装備が付いていないグレードを選んでしまった
- ・装備や性能が適していないグレードを選んでしまった
欲しい装備が付いていないグレードを選んでしまった
一般的に低いグレードの方が車両価格は低く設定されていることがほとんどです。
そのため、なるべく予算を抑えて購入したいと低いグレードを選択してしまうと、欲しい装備が付いていないということもあるでしょう。
また、オプションによっては後付けができるものもありますが、グレードにより装着不可ということも考えられます。
購入時は不要だと考えていても、ライフスタイルの変化により「やっぱり付けておいた方が良かった…」という後悔を抱えてしまうかもしれません。
特に下記の3つのケースは事前にチェックしておくと良いでしょう。
安全性を高める装備が付いていない
安全性を高める装備は、グレードで違いが表れることがあります。
例えば、2024年3月に発売されたプリウスは、プリクラッシュセーフティのような衝突被害軽減ブレーキが、どのグレードにも搭載されていますが、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)は、「Z」グレードのみ標準装備されています。
また、前後方のドライブレコーダーは「Z」グレードのみメーカーオプションとして付けられるため、他のグレードでは付いていません。
他にも、駐車時に周辺状況をリアルタイムで確認できるパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)も、「Z」グレードのみ標準装備で、他グレードはメーカーオプションです。
メーカーオプションの装備は購入後の後付けができないため、後から装備したいと思っても出来ないため、注意が必要です。
普段の運転で不安を覚えた際に、より安全性の高められたグレードを選ばなかったことで後悔することがあるかもしれません。
快適性・居住性を高める装備が付いていない
快適性や居住性を高めてくれる装備も、グレードで違いが表れます。
快適性や居住性を高める装備としては、ハンズフリーパワースライドドアやシートヒーター、ディスプレイモニター、カーオーディオやエアコンなどを挙げることができます。
座席を温める前席シートヒーターは、寒い時期には特に欲しいと感じられる装備ですが、グレードによっては標準装備ではなくメーカーオプションです。
先述したようにメーカーオプションは後付けできないため、希望される方はシートヒーターが付いているグレードかどうかは見ておくと良いでしょう。
また、ファミリーに人気のハンズフリーパワースライドドアも、グレードによっては片側しかついていないということもあります。
他にも、ディスプレイモニターの大きさに違いが表れるほか、ナノイーXのように車内を快適な空気環境に導く装備が付いているかなどもグレードによって違いが表れやすい部分です。
車内で過ごす時間が長い方ほど、快適性や居住性を高める装備がついていないグレードを選ばなかったことで後悔することもあるかもしれません。
デザイン性を高める装備が付いていない
デザイン性を高めてくれる装備も、グレードで違いが表れる部分です。
具体的には、ボディカラーやステアリングホイールやシフトレバー、イルミネーションシステムなどが挙げられるでしょう。
車種によっては、グレードによって選択できるボディカラーが異なります。
また、ステアリングホイールやシフトレバーは、グレードによってメッキや加飾などが施されていることがあり、車内のデザインも変わります。
上位グレードのみのホイールやシート表皮などが用意されることもあり、グレード次第でデザイン性には大きな違いがあるといえます。
また、イルミネーションシステムや電動パノラマルーフなどの所有欲を満たしてくれるような装備については、上位グレードのみ設定されていることが多いです。
デザイン性を重視したい方や細部にまでこだわりたい方は、グレードによる違いを踏まえて選ぶ必要があるでしょう。
適していない装備や性能のグレードを選んでしまった
ご自身のライフスタイルに適さない装備や性能のグレードを選んで後悔する方もいます。
例えば、上位グレードの場合、エントリーグレードより燃費が少し落ちる場合があります。
エントリーグレードはシンプルな装備のため、車両重量が軽いことが多く、その分燃費性能が高くなる傾向があるのです。
デザインや機能性よりも、とにかく燃費性能を重視したいという方にとっては、必ずしも上位グレードを選べばいいというわけではないでしょう。
またパノラマルーフは、車内にいながら空を眺めたり、開放感を味わったりでき、開閉できるタイプは換気にも便利です。
しかし、あまりドライブをしない方や同乗者を乗せない方だと、運転中に空を眺める機会がなく、思ったよりも楽しめなかったということがあるかもしれません。
他にも、走行性能を満足に実感できないということもあります。
グレードによっては、より高性能なガソリンエンジンやモーターを搭載していることがあります。
走行性能に優れ、スムーズな発進や伸びの良い加速などを楽しめるでしょう。
しかし、通勤や買物など、手近な場所への移動が主な用途という方だと、その走行性能を満足に味わえないことがあります。
そのため、オーバースペックに感じられてしまうことがあるかもしれません。
中古車のグレード選びのポイントとは

中古車のグレード選びで後悔しないためにも、対策を講じましょう。
下記の4つを押さえて、中古車選びを進めてみてください。
予算を決めておく
納得できる中古車を購入するためにも、予算を決めておくと良いでしょう。
予算の上限を決めておくことで、グレードや装備を絞り込むことができます。
高い買い物をしてしまったと後悔しないように、ご自身に適した装備や性能が備わった中古車かどうか、予算を基準に見極めると良いでしょう。
予算の決め方がわからないという方は、こちらのコラムも参考にしてみてください。
中古車の予算の決め方とは。失敗せず無理なく中古車を買うポイント
ご自身に必要な装備や性能を把握する
ご自身に必要な装備や性能も、しっかり把握しておきましょう。
その際は、「両手がふさがることが多いので、パワースライドドアが欲しい」、「長距離を運転することが多いので、燃費性能にこだわりたい」などライフスタイルをもとに用途を明確にすることが大切です。
目的が明確であれば、装備の要不要が判断でき、満足できる中古車選びがしやすいはずです。
中古車は、成約後にボディカラーを変えたり、メーカーオプションを後から付けたりできません。
付けられるのは、中古車販売店が対応しているディーラーオプションのみのため、オプションを含め、満足できる車種を選びましょう。
後付けできるオプションについては、下記のコラムも参考にしてみてください。
中古車にオプションは後付けできない?ディーラーとメーカーの違いから解説
中古車販売店で相談する
中古車購入時には販売店で、スタッフに相談するのもおすすめです。
車に詳しくない方だと、ご自身で調べられることにも限界があり、理解するまでに時間もかかってしまいます。
しかし、知識が豊富なスタッフに相談すれば、ご自身に適したグレードや、条件に合う車種などを教えてくれるでしょう。
その際は、検討している車種や、ご自身が必要と思う装備や性能、使用するシーンなど、詳しく伝えることが大切です。
今の車のグレードを調べれば参考に
乗り替えで中古車の購入を検討している方は、今お乗りの車のグレードを調べて参考にすることができます。
満足している点や不満な点などが把握できれば、どのような装備や性能を必要としているかがわかるためです。
ただ、購入してから時間が経っていると、どのグレードだったか忘れてしまうこともあるかもしれません。
その場合は、照会サービスを利用して、グレードを調べてみてください。
自動車検査証(車検証)に記載されている情報を、公式サイトの照会サービスに打ち込むことで、グレードを調べることが可能です。
トヨタ自動車(株)では、車体番号からグレードを検索することができます。
まとめ

この記事では、グレードの基礎から、グレードによる違いが表れる点、中古車のグレード選びのポイントなどについて解説しました。
グレードは、その車種の装備や性能などの違いを表している言葉です。
車種名の後ろに書かれている文字列で判別でき、エントリーモデルやミドルモデル、最上位モデルなどに分けることができます。
グレードによって、さまざまな点に違いが表れるため、中古車選びには注意が必要です。
後悔しないためにも、グレードによる違いを理解するだけでなく、予算を決め、ご自身が必要と思えるものを把握するなどの対策を講じてみてください。
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